義援金活動、NY市民も ノートルダム大聖堂の火災受け

 大規模な火災に見舞われ、大きな損害を受けたノートルダム大聖堂を支援しようと、本国フランスをはじめ世界中から義援金が寄せられているが、ニューヨーク市民も立ち上がった。地元紙amニューヨークが16日、報じた。
 マンハッタン区に本部を持つ非営利団体、フレンチ・ヘリテージ・ソサエティーは「フランスの伝統的建築物の保護は、われわれ最大の使命」として、ホームページ上で早速義援金の募集を開始。6月30日まで受け付けるという。クラウド・ファンディング・サイト「ゴー・ファンド・ミー」にも世界中から50件以上の義援金募集活動が立ち上げられている。同サイトの広報担当、ジョン・コベントリーさんは同紙に、「今後数時間のうちに当局と協力し、義援金が最大限に生かされ、確実に到達するための最善の方法を探す」と語った。 
 ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、ワン・ワールド・トレード・センターの尖塔の1つをフランスの国旗の色でライトアップするよう指示。声明で「世界で最も神聖で有名な宗教建築物の1つが炎上するのを見ながら、心が痛んだ。ニューヨーカーはフランス国民および全世界のカトリック信者と心をひとつにしている」と連帯を表明した。
 12世紀に建立された同大聖堂は、ニューヨーク時間で15日午後12時50分ごろ出火。屋根や尖塔が焼け落ちる被害となり、400人以上の消防士が約14時間かかって鎮火した。マンハッタン区5番街のセント・パトリック大聖堂では16日、哀悼の意を表し、出火時間に合わせて鐘が鳴らされた。