公立校938教室で鉛検出 6歳未満学ぶ5408校調査

 ニューヨーク市教育局(DOE)は1日、市の公立校の938の教室で、鉛が検出されたと発表した。同日付のウォール・ストリート・ジャーナルがDOEのデータを基に報じた。
 DOEはWNYCが6月に報じた市の公立校の鉛汚染の実態調査を受けて同月、6歳未満の児童が通う市内の5408校を調査。報道によると302棟の公立校の校舎の938の教室で塗装のはがれやひび割れた部分から鉛が検出された。各校の校長は、この件について保護者数千人に通知し、鉛が検出された場所は9月の新学年度開始までに塗装を塗り替えるという。
 DOEの担当官が同紙に語ったところによると、鉛塗料の購入は1960年に禁止されたが、使い残しの塗料がその後も使われた可能性があるという。84年以前に建設されたこれらの学校では、用務員が定期的に目視による点検を行い、塗装のはがれが見つかれば、検査と修理を行っている。
 市では2010年、血中鉛濃度が1デシリットル中5マイクログラム以上の6歳未満の子どもは1万3951人だったが、18年には3866人に減少していた。
 同紙によると塗料片などに含まれる鉛は、脳の発達を遅らせ、学習や行動の問題を引き起こす可能性があるという。