当選すれば、NY市長初 大統領選出馬うかがうブルームバーグ氏

 前ニューヨーク市長で総合情報サービス大手、ブルームバーグの創業者でCEOのマイケル・ブルームバーグ氏(77)は8日、アラバマ州の民主党予備選立候補の登録を済ませ、2020年の大統領選出馬の可能性に向け第一歩を踏み出した。ニューヨークタイムズは11日、前市長の横顔を紹介した。
 ブルームバーグ氏は、莫大な私財、豊富な政治経験、企業家としての実績、慈善および社会活動における実績など、20年の予備選挙に出馬し、9月に撤退したデブラシオ現市長と比べて多くの優位性を備えている。ブルームバーグ氏は共和党候補として02年の市長選に出馬、07年には無党派に鞍替え。市長の任期期限を超え、02年から13年までの3期を務めるなど、慣習を覆してきた。
 政治に関しては、ニューヨーク市長としての経験のみだが、市長職を退いてからも公衆衛生や銃規制、環境問題に取り組むなど精力的に活動している。
 これまでにも、1972年にジョン・リンゼイ元市長、2008年にルドルフ・ジュリアーニ元市長、デブラシオ市長などが大統領選出馬に挑んだが、大統領に選ばれたニューヨーク市長は1人もいない。一方、ニューヨーク州の知事経験者では、1932年のフランクリン・ルーズベルト元大統領を含め4人が大統領になった。
 レティシア・ジェームズ同州司法長官は、銃規制などの他に女性権利擁護の活動家でもあるブルームバーグ氏の出馬を歓迎したものの、同じ中道派の候補であるジョー・バイデン氏の票を奪うかもしれないとの懸念を示した。