元警察署長による暴行を隠ぺい 元地区検事長らの裁判始まる、サフォーク郡

 ロングアイランドのサフォーク郡警察の元警察署長による暴行事件を隠ぺいしたとして罪に問われている、同郡の元地区検事長および元検事長補佐の裁判が14日、連邦裁判所で始まった。ニューヨークタイムズが同日、報じた。
 ジェームス・バーグ元警察署長は2012年12月、駐車していた車から大人のおもちゃやポルノビデオが入ったバッグを盗まれた。後日、そのバッグを持っていたクリストファー・ローブさんをヘロイン所持の疑いで逮捕。取調室で暴行を加えた。数カ月後、ローブさんに対する人権侵害についての連邦捜査が始まったが、元地区検事長トーマス・スポタ被告(78)および元補佐が、証言予定だった複数の警官に証言をしないよう圧力をかけたことで捜査はこう着、元警察署長は不起訴になった。しかし15年、連邦検事局ニューヨーク東部地区は捜査を再開。証人予定だった警官らを大陪審に召喚し、起訴に持ち込んだ。
 元警察署長は16年に逮捕され、48カ月の実刑判決を受け、今年出所。同郡の警察と検事局の癒着は以前から問題視されていた。