最近のダイナーは「気取りすぎ?」 伝統的ダイナーと比べてみた

 

 ニューヨーカーはダイナーが好き。最近もマンハッタン区にカーネギーダイナー&カフェ、同区ソーホーにはソーホーダイナーができた。28日付ニューヨークポストが、新旧のダイナーを比較した。
 米東海岸発祥のダイナーは店の構造で定義される。列車の車両のレプリカを使うのが「お決まり」だ。テレビドラマや映画の撮影にも使われた6番街80番地のムーンダンスがその典型だったが、家賃高騰のため2007年に閉店。トライベッカのスクエアダイナーや金融街のパール、クイーンズ区アストリアのネプチューンダイナーが本来の姿をとどめている。
 一方で、壁にタイルをあしらったカーネギーダイナーでは広く取ったガラス窓越しにカーネギーホールのにぎわいが見え、ソーホーダイナーはタイムズスクエアにあった名店「ハワード・ジョンソン」を意識しているようだが、雰囲気はディズニーワールドにあるハリウッドスタジオのようだ。「米国のダイナー:その昨今」などの著書で知られるダイナー研究家のリチャード・ガットマンさんは「新しくできたダイナーは気取りすぎている」と指摘する。
 ただし、新旧で変わらないのは1日中朝食を提供し、ほぼ24時間営業でまずいコーヒーを出すこと。超甘いケーキやパイがケースの中に並び、メニューは「なんでもござれ」で、サービスは「スピードが勝負」。
 さて、この週末は久しぶりに「ダイナーで朝食」してみませんか?

Jean-Michel Clajot