殺人容疑、家賃未払いでも強制退去免除 新しいテナント保護法の恩恵受け

 殺人容疑で逮捕され、ライカーズ島刑務所に保釈なしで拘留中の男が、ニューヨーク州の新しいテナント保護法の恩恵を受け、アパートからの強制退去を免れている。ニューヨークポストが9日、報じた。
  昨年9月13日、ブロンクス区フォードハムハイツのクレストン街のアパートから異臭がすると通報を受け駆けつけたニューヨーク市警察(NYP
D)は、アパート2階の一室で腐敗した男性の遺体を発見。部屋に住むチャールズ・ボートー容疑者(37)を殺人の疑いで逮捕した。
 
 ボートー被告は事件の3カ月前の6月6日、家賃約7000ドル(約77万円)以上が未払いとして、家主の不動産会社から立ち退きを命じる「10日前通告」を受け取っていた。家主は7月30日、同被告の強制退去を求めてブロンクス区住宅裁判所に提訴したが、被告はその後も未払いを続け、9月3日には退去を「拒否」する書類を提出していた。
 市は改訂したテナント保護法を6月14日に施行。新法では、強制退去は「14日前」までに通知することを義務付けている。ボートー被告に強制退去を通告したのは「10日前」だったとして、同被告の弁護を無償で引き受ける非営利団体の弁護士が住宅裁判所に通知の無効を申し立て、承認されたという。
 
 家主側の弁護士は再度、ボートー被告に対する強制退去の手続きを開始する意向。同被告は殺人の容疑も否定している。