老舗飲茶店が閉店、新型コロナ拡大で 孤立深めるチャイナタウン

 マンハッタン区チャイナタウン、エリザベス通りにある老舗の飲茶店、ジンフォンが閉店した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響と見られる。ニューヨークポストが12日、報じた。
 新型コロナウイルスの感染が拡大し、客足が激減したのに加えて、ニューヨーク州のクオモ知事が12日に出した、500人以上の集会禁止令が、とどめを刺した。同店の席数は800以上。同店によると、政令が出た直後に閉店を決めたという。
 「難しい決断を強いられた」と苦渋の顔で話すのは、同店のマーケティングディレクター、クラウディア・レオさん。同区アッパーウエストにある姉妹店は店内が小規模なこともあり、現在も営業を継続。売り上げは従来の30%から40%に落ち込んだが「奮闘している」という。
 急な決断で残ったのは約3000人分の食材。レオさんは、「チャイナタウンは孤立状態。再開したいが、長いトンネルの先に光があるのか、いまは分からない」と肩を落とした。
 同店は1972年にオープン。中国の伝統的な飲茶を大量に乗せたカートが結婚式の披露宴会場のように広い店内を回るスタイルで知られ、地元市民のみならず多くの観光客が詰めかけた。

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