ネット通販、利用者急増で対応遅れ 外出制限の影響

 ロックダウンで巣ごもりする人が増えた影響で、オンライン通販の利用が急増している。小売店や配送業者は対応に大わらわ。配送や返金が遅れるなどの問題が噴出している。ウォール・ストリート・ジャーナルが12日、報じた。
 電話注文が増えたという家電販売店大手のベストバイは、「通常の顧客対応ができておらず、遺憾」と平身低頭。メーシーズやIKEA(イケア)も対応の遅れをホームページで謝罪している。カスタマーサービスチームは在宅勤務でスムーズな処理が行えず、流通業者の配送センターには返品も山積みされてパンク状態だ。オンライン家具通販のウェイフェアは、1800人のカスタマーサービスチームに500人を増員。ルルレモンはコールセンターの着信数が通常の2〜3倍になり、800人の店舗要員をコールセンターに配置転換した。
 それでも消費者の不満は募る。1カ月前に返品したヨガパンツの返金を求めているマーク・クインさん(55)は、ルルレモンに電話をしたり、メールを出したりした。ところが一向に連絡がつかず「拷問に等しい」と憤る。マット・シャピロさん(39)はベストバイのチャットに問い合わせをしたが反応がなく、電話の待ち時間も115分と告げられた。メッセージを残しても折り返しの電話がない。「ホームページだけを残して、会社が消えてしまったようだ」と呆れている。

店舗を閉鎖しているベストバイ。マンハッタン区44丁目5番街で撮影(Photo: Yuka Takeuchi / 本紙)
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