私服警官「犯罪防止班」の解散を発表 NYPD、捜査方針の批判受け

 ニューヨーク市警察(NYPD)のダーモット・シェイ本部長は15日、私服警官により構成された犯罪防止班の解散を発表した。ゴッサミストが同日、報じた。
 ニューヨークでは2014年にスタテン島で私服警官のダニエル・パンタレオ元警官がエリック・ガーナ—さんを窒息死させた事件をはじめ、18年にブルックリン区クラウンハイツでサヒード・ヴァッセルさん、06年にはクイーンズ区でショーン・ベルさん、また1999年にはブロンクス区でアマドゥ・ディアロさんが私服警官による暴行や銃撃で死亡している。そのため、私服警官の捜査方針については、市民から批判されていた。
 また、ニュースサイト「インターセプト」の2018年の報告書によると、市内で発生した警官による発砲事件の31%は、私服警官が関与するものだった。
 シェイ本部長は15日の記者会見で、市内77警察管区の犯罪防止班に所属するおよそ600人の私服警官を解散させ、捜査課や地域での警察活動、その他の任務に異動させると発表した。私服警官による犯罪防止班は、パトカーではなく一般車両を使用し、これまで911通報には対応せず、予防的警察活動を行ってきた。
 シェイ本部長は同班の解散を決定した理由を「人員を減らしコストを削減することで資金をコミュニティのために使う」と述べ、「時代に合わせて警察の方針を変えなければならない」と表明している。
 またNYPDの犯罪防止班以外の私服警官や交通課の犯罪防止警官については、解散させないという。

最新のニュース一覧はこちら

タグ :  ,