BK区のガスパイプライン敷設工事  高まる反対の声

 ブルックリン区イーストウイリアムズバーグにガスのパイプラインを敷設する工事に反対の声が高まっている。amニューヨークが19日、報じた。
 この工事を実施しているのはガス会社、ナショナル・グリッド。2016年に市から認可を得ており、「ブルックリン住民に安定してガスを供給することが目的」と説明している。総工費は1800万ドル(約18億9800万円)を見込んでいる。
 工事に反対する住民は「パイプラインに通るのはフラッキングによるガス。地球温暖化をもたらし有色人種コミュニティーに有害」と主張。15日、工事現場に入り込み、自分の体とパイプをチェーンで巻きつけるなどの実力行使に及んで4人の逮捕者を出している。16日にも工事作業を妨害した。
  19日の抗議行動には複数の政治家が参加。ニディア・ベラスケス連邦下院議員は「地球温暖化は現実だ。気象変動をもたらすインフラ工事を実施すべきではない」と持論を展開。スコット・ストリンガー市会計監査官は「地球温暖化を食い止めるために何をしたか、子どもたちに説明することになる。時間がない。立ち上がろう」と呼びかけた。さらに、ジュリア・サラザー州上院議員は「この工事は不必要。代わりに、太陽光、地熱、風力といった再生可能エネルギーへの移行を推進すべきだ」と強調した。