生ゴミの堆肥化拡張計画を棚上げ  環境保護派の巻き返しも

 

 

生ゴミの堆肥化拡張計画を棚上げ 

環境保護派の巻き返しも

 

Photo: ニューヨーク市衛生局の公式インスタグラムより=2021年12月16日

 

 ニューヨーク市のアダムズ市長は予算削減の一環として、生ゴミの堆肥化拡張計画を棚上げすると発表した。18日、ニューヨーク・タイムズが報じた。

 アダムズ氏は予算の一律3%削減を目指している。しかし、この計画中止で節約できるのは初年度1820万ドル。来期予算985億ドルの0.02%に過ぎない。選挙運動期間中、生ゴミの街角での回収を市全域に拡張すると公約していたアダムス氏は「現行のシステムは機能していない」と発言。参加住民が対象の10%と少なく、ディーゼル車の排気ガスやコストに見合わないことを理由として挙げている。現在堆肥化のための回収が行われているのはブルックリン区の5地区とマンハッタン区の2地区だけ。この7地区では回収が当面継続される模様だ。

 生ゴミは市の家庭ゴミの34%。堆肥化すればゴミの埋立地に廃棄せずにすみ、二酸化炭素より温室効果が高いメタンガスを削減することができる。生ゴミを別容器に入れることで、ネズミ対策にもなる。全市で強制的に実施すれば、参加住民も増えると指摘する専門家もいる。ブラッド・ホイルマン州上院議員は17日、全住民の生ゴミを市が回収することを義務付ける法案を提出。公約を破ったアダムズ氏に憤慨する環境保護派による巻き返しが始まっている。

 


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