毒カレー被害家族、今夏も現場に

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共同通信
事件現場となった夏祭り会場の跡地を訪れ、花を手向ける杉谷安生さん=25日午前、和歌山市

 1998年に和歌山市の夏祭り会場で4人が死亡し、63人が急性ヒ素中毒になった毒物カレー事件から、25日で24年となった。「被害者の会」の副会長を務める杉谷安生さん(75)は、葛藤を抱えながら今年も会場の跡地を訪れ、花を手向けて犠牲者をしのんだ。被害者側の支援に携わった相談員は、今も事件の教訓を胸に、活動を続ける。

 25日午前8時ごろ、静かにユリやキクの花束を跡地に供えた杉谷さんは「24年たっても、当時の情景が昨日のことのように浮かぶ。亡くなった方を思うと無念で、腹が立つ」と語った。