ホームレスの生徒10万4000人 全生徒の10人に1人がシェルターなどに

 

 

ホームレスの生徒10万4000人

全生徒の10人に1人がシェルターなどに

 

Photo: ニューヨーク市教育局のウェブサイト「THE MORNING BELL」より

 

 非営利団体「アドボケーツ・フォア・チルドレン・オブ・ニューヨーク」は25日、昨学年度に市内の公立学校に通う生徒10万4000人がホームレスだったと発表した。26日、ニューヨーク・タイムズが報じた。

 全生徒の10人に1人がシェルターや車、廃屋に住んだり、他家族と同居したりしている計算。西南ブロンクス地区では5人に1人だという。アフォーダブル住宅不足で状況は悪化。その前の学年度より約3%増加した。今学期は、テキサス州から移送されてくる越境者の子弟がこれに加わる。ホームレスの生徒は過去4カ月で6000人も増えている。同団体のダイレクター、ジェニファー・プリングル氏は「世代を超えた貧困とホームレスの悪循環。それを断ち切るにはホームレスの子どもたちの教育に焦点を当てるべきだ」と主張する。

 こうした子どもたちは勉強に集中できにくい住環境にある。通学に長時間要したり、転校を繰り返したりしている。ホームレス高校生の卒業率は60%。中退率は安定した住居を持つ高校生の3倍にも上る。市教育局(DOE)の対応も遅れている。ホームレスの生徒を担当する部署の責任者も空席だ。それでもバンクス局長はシェルター住まいの生徒のための職員を100人雇用すると約束。英語を学ぶプログラムも新設する考えだ。

 


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