【新生活特集】NY新生活のコツ(前編)

 

桜の季節には学校や会社など、新たな生活が始まる人も多いのではないでしょうか。ニューヨークでも長い冬が終わりをむかえ、少しずつ春を感じることが増えました。今回は、アメリカ駐在ライフアドバイザーのASAKOさんに、ニューヨークで新しい生活のコツを教えていただきました。暮らしをスムーズにスタートするために、今から実践できるアドバイスです。

Q はじめに、ニューヨークでの新生活についての心構えなどはありますか?
 海外で新生活を始める上で、心配なことの多くは言葉の壁と生活環境の変化ですよね。特に渡米前の相談でよく尋ねられるのは、病院や学校についてです。ニューヨークはアメリカでも有数の日本人が多く住む都市です。病院や保険、車関係、学校や教育など様々な分野で日本人向けのサービスや施設が充実していると思います。
 渡米してすぐは初めてのことばかりで緊張の連続ですし、日本と同じようにスムーズに進まないこともしばしばありストレスを感じる方も多いでしょう。無理をすることなく日本語が通じるサービスを積極的に利用したり、日本人の知り合いを頼るなどして、最初から頑張りすぎないことが大事だと思います。

Q 日本から持ってきたら便利なものなどはありますか?
 大きな分類で言うと、調理器具と文房具は日本で使い慣れているものが良いと思います。 
 特に計量カップは日本とアメリカでは容量が異なります。日本のレシピを参考にされる場合日本の計量カップをお持ちになるといいですね。文房具は、特に消しゴム、ペンやシャーペンは日本のものがとても使いやすいです。ノートなどの紙類は、現地校や日本人学校に通うかで変わってきますのでご注意ください。
 また日用品やスキンケア、常備薬は、生活を立ち上げる時期に困らない程度の量(3ヶ月が目安)を入れておくと安心ですね。

Q 日本から持ち込む際に気をつけたいものはありますか?
 ダイニングテーブルのサイズには気をつけてください。日本で使っていたダイニングテーブルをアメリカでお使いになる場合、かなり小さく感じられることがあります。またお友達ご家族を呼んでホームパーティをする機会が増える方も多いので、6〜8人がけのダイニングテーブルが重宝します。
 小さなお子様がいらっしゃる場合、不安も多く日本から大きなサイズの服を多めに買って持ち込もうと思われる方も多いのですが、日本とアメリカの気候の違い、流行や生活スタイルの変化によって、日本から持ってきたものが不要になることもあります。また、お子様の成長に伴って興味のあるものが変わる可能性もあります。
 思った以上にアメリカ、特にニューヨークはなんでも手に入ると思います。持ってきたけれど使わなかったという経験をお持ちの方はとても多いですね。
 アメリカは食品の持ち込みは手荷物のみ可能ですが、肉エキスの入った食品は手荷物でも持ち込み禁止ですので注意が必要です。カップラーメン、加工食品の原材料にも気をつけてください。

 

Q 大都市以外は車が必須のアメリカ。安全運転を心がけるのはもちろんですが、もしもの時に備えるべきものなどはありますか?
 今は車に様々な便利な機能が搭載されていますが、運転に慣れるまではかなり神経を消耗すると思います。私から二つお伝えしたいことは、まず一つ目は毎日十分な睡眠を取って運転に集中できるようにすること。二つ目はドライブレコーダーをつけていただくこと。残念ながらこちらがどんなに気をつけていても相手側の過失で事故に遭う可能性があります。事故現場を検証するにあたり、目撃者の証言や状況証拠をそろえる必要がありますが、ドライブレコーダーの記録があれば目撃者がいない場合でも安心です。家電量品店などで購入すると取り付けのオプションもありますのでぜひドライブレコーダーは取り付けてくださいね。

Q 子どもの学用品は何を準備すれば良いでしょうか?
 現地校と週末に通う補習授業校の2つについてお答えいたします。現地校は年間通して、バックパック(リュックサック)、筆箱、ノート、フォルダ、お弁当箱、お弁当を入れるランチバッグ、が多いです。副教材は基本的に学校のものを共有して使っているようです。年度の初めにクラスで共有する備品を持っていく学校が多いですね。
 補習校は、日本のノートを使いますが、特に低学年のうちはマスのサイズが変わることが多いので都度購入がいいと思います。日系スーパーでも取り扱いがありますよ。教科書については、日本の海外子女教育振興財団で受け取りされることが推奨されています。

Q 未就学児を連れての渡米、日本から準備した方が良いもの、現地で調達可能なものなどコツはありますか?
 アメリカはチャイルドシートの規制が厳しいです。渡米してすぐ自家用車に乗る場合は、必ずアメリカで事前に用意してください。アメリカのチャイルドシート規制の対象でないと何かの時に保険が効かないので、日本から持ち込まない方がいいですね。
 日本語の習得のために、ひらがなポスターや、言葉が覚えられる知育玩具絵本は、持ってこられることをおすすめします。
 また、未就学児の教育機関については日本とは異なります。3歳(2歳のところもありますが)になるとプレスクールなどに預けることができますが、特にニューヨークは子どもの数が多く申し込みも殺到します。例年2月ごろがその年の9月から始まる新年度の申し込み開始の時期です。夏の渡米の場合、すでに通える範囲のプレスクールに空きがないこともありますので、希望される方は早めにコンタクトを取ると良いと思います。

後編はこちらからお読みいただけます。 
https://www.dailysunny.com/2023/03/07/newlife-2/

 

アメリカ駐在ライフアドバイザー

松谷あさこ

2回のアメリカ駐在とアメリカで3人の子育てを経験してきたからこそ伝えられる渡米準備や駐在生活について講座を行なっています。インスタグラムでは渡米に向けたアメリカ生活情報について発信しています。

Instagram : https://www.instagram.com/asako__ny/

HP : https://chuzuma.info/

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