薬服用後コップ片付けたか

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共同通信
市川猿之助容疑者

 母親に対する自殺ほう助容疑で歌舞伎俳優市川猿之助(本名喜熨斗孝彦)容疑者(47)が逮捕された事件で、自宅2階のリビングに倒れ、死亡した両親の近くに、睡眠薬と一緒に口にした飲み物を入れたコップなどの容器がなかったことが29日、捜査関係者への取材で分かった。両親が睡眠薬を服用して意識を失った後に猿之助容疑者が片付けた可能性がある。

 警視庁は29日、猿之助容疑者を送検する。今後、父親の死亡に関与した疑いについても調べる。

 捜査関係者によると、猿之助容疑者は逮捕前、警視庁の任意聴取に「後始末を自分が行うことになった」などと事件発覚前日の家族会議の内容について説明していた。睡眠薬の入れ物などのごみや両親にかぶせたとされるビニール袋も現場で見つかっておらず、猿之助容疑者はこれらを処分したと説明している。

 死亡した父親市川段四郎(本名喜熨斗弘之)さん(76)、母親喜熨斗延子さん(75)の遺体と猿之助容疑者からは、容疑者が過去に処方されていた2種類の睡眠薬の成分が検出された。