ニューヨーク・マンハッタンの真夏はその逃げ場のないコンクリートジャングルに溜まった地熱で、風の無い日はうだるような暑さを感じる街へと変化します。
そんなマンハッタンを抜け出し、湖や森に涼を求めて避暑地にバケーションに行く人もも多いと思います。「そんな遠出は出来ないけれど、近場で涼を取りたい。」という方にお薦めなのが、ちょっとした身近な島々です。
まずは、船に乗らずに辿り着ける最短距離の島、リトルアイランドをご紹介します。2014年の計画から紆余曲折とパンデミックを経て、満を持してのオープンとなったのが2021年の5月。まだ屋内ではマスク推奨、密を避ける風潮のあった頃でした。屋外の新しい、しかも陸から徒歩でアクセスできる新しい公園施設とあって、リトルアイランドは太陽の下でのびのびと過ごしたいニューヨーカー達で溢れんばかりの大人気の場所となりました。

夕方には、ハドソン川からの涼やかな風が通り抜けます。。野外劇場である「The Amph」はイベントが無い時は無料で開放されており、ここでハドソン川の向こうに落ちる夕陽を眺めるのもおススメ。南側にある小規模劇場の「The Glade」では8月の水~日曜に1日数回の無料ショーがあるので、涼と共にエンタメも楽しんでみてはいかがでしょうか。
次にご紹介したいのが、ガバナーズ島。マンハッタン南端のスタテン島へのフェリー乗り場のすぐ隣、黄色がかった古風なターミナルから約30分おきにガバナーズ島へのフェリーが出港しています。料金は往復一人$4。以前は春~秋の間だけオープンしていましたが、現在は年中行けるようになりました。

出港して5分ちょっとで到着。島に上がると体感温度が違うほど海風を感じます。現地でCiti Bikeやレンタル自転車を借りて島を一周しても、20分ほどでゆったり回ることができる大きさです。自分の自転車を持ち込むこともできます。最高の眺めを誇る屋外バーや、フードトラックなども充実していて食も楽しめます。アルコール以外は飲食物も持ち込み可能なので、賑やかなファミリーのピクニックの輪が、なごやかに芝生を彩ります。
最終のフェリーは午後6時。もっとゆっくり過ごしたいという方の為に、グランピング施設も用意されています。目の前に自由の女神と、マンハッタンのダウンタウンが見える最高のロケーションに設けられた「Collective Retreats」では、ラグジュアリーなキングベッドが設置されたテントがあり、高級レストランも、綺麗なトイレ・シャワー施設も併設されています。遠い森に出かけずとも、こんな近場でグランピングが楽しめます。独立記念日の花火を島からゆったりと眺めるにも最適。料金は安くはないですが、爽やかな空気の中、朝日を浴びる自由の女神とダウンタウンのとっておきの景色を、鳥の囀りを聴きながら独り占めできる朝を過ごしてみませんか。

取材・文/MADOKA
日本発の国内・海外添乗員としての経験を経て、ニューヨークでアウトバウンド、インバウンドの両面から旅行業界に携わる。現在はVIPアテンドを務めながら、グループ専門のB2Bランドオペレーターのニューヨーク支店長として、企画から手配にいたるまで幅広い業務を行っている。大好きなニューヨークを、是非皆さんにも楽しく味わって頂きたい♪
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