妊娠中絶の権利争点に、大統領選

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共同通信
15日、米南部サウスカロライナ州で演説するハリス副大統領=(Tracy Glantz/The State提供、AP=共同)

 【ワシントン共同】11月の米大統領選で政権維持を目指す民主党は、人工妊娠中絶の権利擁護を主要争点に位置付け、ハリス副大統領(59)による全米遊説を22日に始める。米国では最高裁が2022年6月、中絶を憲法上の権利だと認めた半世紀前の判決を覆した。共和党は中絶の規制強化を訴えており、民主党は女性に決定権があるとして対抗する戦略だ。

 1973年の「ロー対ウェード」判決が覆った後、共和党が優位な保守的な各州で中絶を厳しく規制する州法が相次いで成立。一方、オハイオ、カンザス、ケンタッキーなどの保守州を含む7州で中絶の是非を問う住民投票があり、いずれも権利を擁護する勢力が勝利した。