首相、実態解明へ党内聴取指示

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共同通信
衆院予算委で自民党派閥の裏金事件を巡り陳謝する岸田首相=29日午前

 岸田文雄首相は29日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、実態解明に向けて関係者から事情を聴取する枠組みづくりを党幹部に指示したと明らかにした。「私自身が先頭に立って政治改革の取り組みを必ず実行する」と強調。会計責任者だけでなく議員が連帯責任を負う連座制導入に関し「厳正な責任体制を確立する観点から党として考え方をまとめ、各党ともしっかり議論していきたい」と語った。

 予算委は政治資金問題に関する集中審議を実施した。通常国会で首相が施政方針演説に臨む前に、集中審議を開くのは異例だ。

 首相は裏金事件を巡り「国民の信頼を損ねる大変深刻な事態を招いていることについて、心よりおわびを申し上げる」と陳謝。昨年12月に安倍派の閣僚らを交代させた人事について「任命責任者としての責任を重く受け止めている」と語った。

 立憲民主党の大西健介氏は、岸田派の元会計責任者の略式起訴を受け、会長を務めた首相の責任を追及。事件の全容解明へ調査を要求する。