ミャンマー、2月1日で政変3年

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共同通信
ミャンマー・ヤンゴン中心部のショッピングモールを行き交う若者ら=31日(共同)

 【ヤンゴン共同】ミャンマー国軍がアウンサンスーチー氏の民主政府を倒したクーデターから、2月1日で3年。少数民族が各地で武装闘争を強め、軍事政権の統治は大きく揺らいでいる。軍政は一両日中にも、非常事態宣言の延長と総選挙のさらなる先送りを宣言する見通しだ。民政復帰への道筋は見えない。

 スーチー氏を支持する民主派の政治組織「挙国一致政府(NUG)」と武装組織「国民防衛隊(PDF)」の実力は脆弱で、武力で実権を奪還する可能性は低い。当面は軍政下で不安定な状況が続きそうだ。

 ASEAN外交筋によると、軍政を率いるミンアウンフライン総司令官の求心力が急速に弱まってきている。自ら兼務する「首相」職の辞任や「内閣」改造で、形式的に統治体制の刷新を図るとの観測も浮上している。

 昨年10月27日、中国国境に近い北東部シャン州などで三つの少数民族武装勢力が一斉蜂起した。インドと国境を接する北西部チン州などでも呼応する動きが起きた。シャン州では中国の仲介で停戦合意が成立したが、情勢は流動的だ。

ミャンマー・ヤンゴン中心部の市場を歩く人たち=31日(共同)