ガザ住民「終わらぬ悪夢」

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共同通信
パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、食料の配給を受ける子どもたち=5日(ムハンマドさん提供、共同)

 【エルサレム共同】4カ月にわたってイスラエル軍が攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザでは、深刻な人道危機が長期化している。エジプトとの境界に近い南部ラファには100万人を超える避難民が集中。食料不足や劣悪な生活環境が続き、住民は「終わらない悪夢だ」と嘆く。軍はラファへの本格攻撃も示唆しており、戦闘終結を求める声が強まっている。

 「子どもは空腹に苦しみ、空爆の音におびえていつも泣いている。栄養も足りていない」。ラファで1~6歳の3人を子育て中のアラー・アブジュードさん(30)が電話取材に訴えた。食料入手が日に日に難しくなり、ここ2カ月の食事はほとんど缶詰だったという。

 ガザに搬入される食料などの物資は依然としてイスラエルが制限している。ラファの住民によると、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の配給所や給水車の前には毎朝、長い列ができている。

 国連によると、ガザ全体の避難民は人口の75%に当たる約170万人に及ぶ。