予算案採決、2日以降に先送り

Published by
共同通信
小野寺衆院予算委員長に対する解任決議案の採決が行われた衆院本会議=1日午後

 衆院で1日、2024年度予算案採決を巡る与野党攻防が激化した。与党は同日の予算委員会での採決を目指したが、野党の反対を受け、理事会で2日未明以降への先送りを決定。1日夕から集中審議を実施した。これに先立つ本会議では、立憲民主党が提出した小野寺五典予算委員長(自民党)に対する解任決議案が与党や日本維新の会などの反対多数で否決された。与党は23年度内の成立を確実にするため2日の衆院通過を目指す。立民は徹底抗戦の構えだ。

 立民の山井和則氏は解任決議案の趣旨弁明で、小野寺氏が与党の方針に沿い、予算案を1日に採決する日程をいったん職権で決めた対応を批判。「例年通り80時間審議して円満に採決するよう求めている。なぜ打ち切るのか」と訴えた。自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り「質問されたくないから強行採決するのではないか。岸田文雄首相が幕引きを図っている」と指摘した。

 予算案は憲法の規定により参院送付後30日で自然成立するため、2日までに送付されれば23年度内の成立が確実となる。