択捉元島民2世ら「後継者の会」

Published by
共同通信
北方領土・択捉島の元島民2世らが開いた、島の記憶継承を目的とする新しい団体の設立総会=10日午後、札幌市

 北方領土・択捉島の元島民2世らが10日、島の記憶継承を目的とする団体「択捉島後継者の会『しるし』」を設立し、札幌市で総会を開いた。元島民が高齢化する中、2世や3世が中心となって活動を活性化させる狙いがある。

 総会には約20人が参加。2世の渡辺彰会長は冒頭で「1世が暮らした歴史を引き継ぐことが、日本の領土だと伝えていくことにもつながる」とあいさつした。

 設立時点の会員は元島民の子や孫計30人。戦前の島に関する資料収集や、次世代に記憶を引き継ぐことなどに取り組む。

 千島歯舞諸島居住者連盟(同市)によると、終戦時に約1万7千人いた元島民は、昨年末時点で5千人余りまで減少した。