ニューヨーク市内の映画館は、英語の映画でも字幕付きで上映することが条例で義務付けられている。ところが一部の映画館がこの義務を怠っているとして問題になっている。客の反応もまちまちだ。ゴッサミストが10日、伝えた。

2021年に市議会で可決され22年から施行されたオープンキャプション法では、毎週10回以上、上映する映画館にその25%を字幕付きにすることを義務付けている。しかも週末や週日の夜を含め、時間帯を分散すること、それについて公示することなども求めている。耳の不自由な人、英語を学んでいる人、自閉症の人、字幕が好きな人などに配慮したもので、22年に発効した。違反1回につき100〜500ドルの罰金が課せられる。リバイバル映画館は対象外となっている。
AMC や Regal などの大手はこの条例を遵守しているが、守っていない映画館もある。映画館の業界団体は当初、字幕付き映画を上映することで客足が遠のくと心配していた。耳の不自由な人を支援する非営利団体 Hearing Loss of America の調べでは、Cobb Hill Cinema、Kew Gardens Cinema、Williamsburg Cinema などが違反している。同団体は、市の取り締まりが手ぬるいと批判している。
客の反応もまちまちだ。Film at Lincoln Center のマネージャー、ジェフ・デローターさんは「字幕がじゃま」として別の上映時間に変更を求めた客がいるものの「当初の心配をよそに、驚くほどスムーズだ」と話す。最近はインスタグラムなどのSNSには字幕付きが多く、英語の映像に字幕を付けることに慣れてきたこともある。「言っていることを確認できて便利」「テレビを見るときも、字幕を付けているから違和感はない」などのコメントも寄せられている。
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