ニューヨーク市の水域に浮かぶ立ち入り禁止の島について、18日付のQ1057.comが伝えた。

ブロンクスに近いイースト川に浮かぶノースブラザー島は、伝染性の高い疾患を患う患者の隔離施設として使用されていた。1880年代にルーズベルト島から移転したリバーサイド病院は、天然痘の治療と隔離を目的に設立。その後は腸チフスや結核などの患者も収容し、小児麻痺(ポリオ)が流行した1900年代初頭にその存在が広く知られるようになった。島にはこれらの疾患で死亡した患者の遺体が数多く眠っている。同島は蒸気船「ジェネラル・スローカム号」が難破した現場でもあり、1000人以上が船上の火災と沈没により命を落とした。
腸チフスの感染源とされた「腸チフスのメアリー」は1938年に死亡するまでの20年間ここに収容されていた。第二次世界大戦で負傷した退役軍人の治療や、若年の麻薬中毒患者の治療・リハビリセンターなど長年にわたりさまざまな用途で使用されてきた。現在は廃墟となり、終末後の世界のようになっている。鳥類保護区であり、連邦政府が所有し一般公開はされていない。
市で最も小さな島(約1万平方メートル)ラット島も、私有地のため一般の立ち入りが禁止されている。かつてはペストや天然痘患者の隔離施設「ペラム・ペストハウス」があった。パーティ会場として利用された時期もあったが現在は、競売により約17万ドルで同島を購入したスイス出身のアレックス・シュシブリさんが所有している。
編集部のつぶやき
廃墟好きの私としては興味津々です。(A.K.)
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