2025年6月25日 NY de Volunteer COLUMN

【新連載】『NYで見つけた、私にできること〜NY de Volunteer』(1)ジャパンパレードで伝えた日本の心

ちょっとした「やってみよう」が、人と人をつなげ、地域を支えているニューヨーク。ボランティア活動でのリアルな声や、心動く瞬間をNY de Volunteerがお届けします。


はじめまして、NY de Volunteerです。私たちNY de Volunteerは、社会課題の解決に向けて自ら考え行動する「チェンジメーカー」を育てることを目的に、2003年からニューヨークで活動している非営利団体です。

NY de Volunteerは、コニーアイランドを訪れた1人の日本人女性が、あまりに汚いビーチにショックを受け、「何かできることを」と、自らの手でごみ拾いを始めたことから始まりました。連載では、活動現場での人と人との触れ合いから生まれる、さまざまなエピソードをお届けしていきます。第1回目はJapan Paradeを通して伝えた”日本の心”についてです。

立つ鳥跡を濁さず
~Japan ParadeでNY de Volunteerが伝えた日本の心~

子どもから大人まであらゆる世代が集まりました

日本の魅力がぎゅっと詰まった一日

5月11日、若葉香る青空の下、セントラルパーク・ウエストで開催されたJapan Paradeに今年も参加してきました。私たちNY de Volunteerは毎年欠かさずこのパレードに参加しています。

Japan Paradeは、伝統文化からポップカルチャーまで、あらゆる日本の魅力を伝えるニューヨーク最大の日本のイベント。今年は110を超える団体が参加し、パレードは過去最大規模に。

和太鼓や花笠音頭、剣道などのパフォーマンスに加え、ハローキティやガンダム、さらには人気マンガ「進撃の巨人」のミュージカルキャストまで登場し、沿道は大盛り上がりでした。

私たちが大トリ務めました

そんな華やかなパレードで、私たちNY de Volunteerが担ったのは、大トリ。最後尾を歩きながらのクリーンアップ活動という形で、「去り際はきれいに」という日本の美しいマインドをニューヨークの街に届けました。

日本には「立つ鳥跡を濁さず」ということわざがあります。使わせてもらった場所をきれいにしてお返しするーそれは、自然と私たちの中に根付いている価値観であり、この街への感謝と敬意の表れでもあります。

トングと誇りを掲げてレッドカーペットを歩く

今年は、年齢もバックグラウンドもさまざまな、ニューヨーク各地から集まったボランティア約25人で参加。パレードの熱気と感動の余韻が残る道を、紙くずやペットボトルを一つずつ拾いながら前進しました。

トングを使い、チームプレーで進んでいきます

そしてパレードはクライマックスである、レッドカーペットへ!

いよいよこのレッドカーペットを歩きます。少し緊張してきたかも…

レッドカーペット沿いの観覧エリアには、VIPやスポンサー企業からの来賓がずらり。紹介のアナウンスが流れると、大きな拍手が沸き起こりました。最初は少し照れくさそうにしていたボランティアの姿もありましたが、手を振ったりトングを掲げたりするうちに、沿道からの温かな拍手に包まれ、次第に誇らしげな表情へと変わっていきました。

次第に緊張もほぐれて、最後はみんなこの笑顔

ごみを拾っていると、「You guys are amazing!」「Thank you for your support!」などと沿道からは自然と声援が。中には、自分で拾ったごみを手渡してくれる人もいて、「この活動が確かに誰かの心に届いている」と感じる瞬間がたくさんありました。

沿道から応援と感謝の声。「この活動、届いてるんだ」と実感した瞬間

親子での参加者からは、「子どもにとっては初めてのボランティアでしたが、道にたくさんごみがあって驚いていました。ごみを拾うと沿道から“Thank you!”と声をかけてもらったりして、(本人も)うれしかったようです。日本のクリーン文化の素晴らしさを身をもって体験でき、学びにもなった一日でした」といった感想も寄せられました。

ご家族での参加、ありがとうございました
誰にも気づかれないような場所まで一生懸命手を伸ばします
計9袋分のごみを拾うことができました

ボランティアたちがこの活動に参加してくれた理由は、それぞれ違っていたと思います。しかし、最後にレッドカーペットを歩いた瞬間は、みんなの思いが一つになっていたように思います。

22年前、設立者の日野紀子がたった一人で始めたボランティア。その想いは人から人へ受け継がれ、ニューヨークで最大級の日本文化イベントの一つであるJapan Paradeで多くのボランティアと共に活動するまでに拡がりました。

パレード前にセントラルパークで交流会を行いました。すっかり打ち解けて、和やかな雰囲気でスタート

ほんの小さなことからでOK!

ボランティアを始めるのに特別なスキルも準備もいりません。
「やってみたい」その気持ちさえあれば大丈夫です。

いつか誰かがではなく、今、私ができることは何ですか?

始めてみよう、NY でボランティア!

NY de Volunteer

市民の社会参加やボランティア活動を推進し、グローバルリーダーの育成を通じて、社会課題の解決に向けて自発的に考え、行動する「チェンジメーカー」を社会に送り出すことを目的に、2003年から活動する非営利法人。公式SNSでは、ニューヨークでのボランティア活動の魅力や、イベント情報を配信中。フォロー&いいね!をお待ちしています。

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