アメリカの公立学校における数学・理科教育で、生成AI(GenAI)の利用が急速に広がっていることが新たに全米規模で実施された調査で分かった。調査は、ワシントン大学やRAND社などの研究チームによって今年春に実施。1000人余りの教師が回答した。

半数の教師が授業でGenAIを使用
調査によれば、回答した教師の半数が授業でGenAIを使用しており、そのうち22%は週に一度以上利用していると答えた。利用目的の中心は授業準備(76%)、生徒用テスト作成(62%)で、採点業務の自動化は13%にとどまった。教材の質を高める点で有効とする声がある一方で、生徒が不正利用する懸念も指摘。教師の意見は「学習効果にプラス」が30%、「影響なし」が36%、「マイナス」が34%と、評価は分かれた。
教師の研修が急務
さらに調査では、教師の研修不足が深刻であることも浮き彫りになった。「地区から正式な研修を受けた」と答えたのは22%、「明確なガイドラインがある」と答えたのはわずか5%だった。全体の75%が「基礎的な使い方から学びたい」と回答し、授業計画や学習評価に活かすための体系的な研修を求めていた。
授業改善のための支援と研修が重要
最も多く使われているツールはChatGPTで、GenAI利用教師の88%が利用経験を報告。しかし教育向けに特化したツールは限られており、政策面での整備も遅れている。調査報告は「AIを効率化の手段にとどめず、授業改善につなげるには制度的支援と研修が不可欠」と結論付けている。
編集部のコメント
AIの急速な普及は、もちろん日本人家庭の子どもが通う現地校にも影響を与えています。今後、AIを「学びの代替」ではなく「学びのパートナー」として活用できるかどうかが、教育の質を左右する重要な課題となりそうですね。一方で、”言葉の壁”にはポジティブに働きそうです。
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