ニューヨーク州の学校で使われる性教育の教材に、医学的に不正確な情報や、避妊・性感染症予防などの説明不足があることが分かった。ニューヨーク自由人権協会(NYCLU)が9月23日、州内50学区から提供された教材を分析した報告書を公表した。調査は都市部、郊外、農村部を対象とし、学区によって教育内容に大きな差があると指摘している。

3分の1以上の学区で教材に誤り
報告書によると、50学区のうち18学区の教材に、医学的な誤りや誤解を招く説明があった。1995年の資料や2002年のHIV・エイズのデータを使ったものもあり、2012年に誤りを指摘された教材が、今回も提出された。
また、結婚前に性行為をすると、将来の夫婦関係に悪い影響が出ると教え、後悔や罪悪感を強調する教材もあった。一方で、お互いを大切にする関係や、交際相手からの暴力、性暴力について具体的に教える例も紹介されている。
「性行為を控える」ことが中心
29学区の教材は、性行為を控えることを中心に教え、避妊や性感染症を防ぐ方法の説明が少なかった。このうち10学区では、ほぼ「性行為をしない」という内容に限られていた。相手の同意を確かめることや、避妊、性的少数者(LGBTQ+)について、十分に教えていない例もあった。NYCLUは、性行為を避けるよう教えるだけでなく、自分の体や相手との関係について考え、判断するための知識も必要だとしている。
ニューヨーク市では性教育を義務付け
ニューヨーク州ではHIV・エイズに関する教育が必要とされる一方、避妊や性的同意などを幅広く扱う性教育は州全体で義務付けられておらず、内容は学区によって異なる。ニューヨーク市の公立学校では、中学校と高校の保健授業に性教育を含めることが義務付けられている。
今回の調査は、学区が提出した資料を調べたもので、実際の授業でどう使われているかは確認していない。資料にない内容を授業で教えている可能性もあり、結果が州内すべての学区に当てはまるわけではない。NYCLUは、どの地域でも年齢に合った正しい知識を幅広く学べるよう、州に求めている。
















