2014年5月5日 NEWS

WTC付近にイスラム博物館を建設か テロ遺族の反発必至

 2001年の米中枢同時テロ跡地であるロウワーマンハッタンのグラウンドゼロ付近に、イスラム教に関する博物館を建設する計画が浮上。テロの遺族らからの反発は必至となりそうだ。
 計画を進めている開発業者は、以前同じ敷地にイスラム教の礼拝所(モスク)とコミュニティーセンターを建設するプロジェクトを立ち上げ、「テロ攻撃があった現場からあまりにも近い場所に、イスラム教関連の施設を建てるのは遺族の感情を害するもので、不適切」として一部から強い反対にあっていた。
 米紙ニューヨーク・タイムズによれば、開発業者は3階建ての博物館を建設する予定で、内容は「イスラム教の信仰と芸術、文化を伝えるもの」になるという。
 プロジェクトの資金源についての詳細は明らかになっておらず、開発会社代表のシェリフ・エルガマル氏の広報によれば、「当初の資金はエルガマル氏が出資し、その後は協力者を募る予定」だという。
 博物館の建設候補地は、新世界貿易センター(WTC)から2ブロックの場所で、同氏の広報は現在ある建物を取り壊した後に建設を始めるとしている。なお、同建物の一部は、イスラム教徒の祈祷場として使用されている。
 同敷地では昨年、テロ攻撃の際にWTCに衝突した旅客機の一部とみられる破片が発見されている。

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