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ことしの記録的な暖冬が農業などに好影響を与える一方、今春に向けて花粉や伝染病、害虫の発生などに対する警戒が必要であると、専門家が警告している。
昨年12月から2月にかけて、ニューヨーク州やニュージャージー州は記録的な暖冬となった。特にニュージャージー州は通常気温を平均的に5度も上回り、記録の残る1895年以降、4番目の暖かさを記録した。
これにより、観光業や農業などが活性化する一方、深刻な伝染病の拡大につながる可能性があると専門家は懸念している。ニューヨ
ー ク州Cary Institute of Ecosystem Studiesの疾病エコロジスト、リチャード・オストフェルド氏によると、ダニや蚊など病原菌を運ぶ害虫が暖冬により早期から繁殖し、ライム病などの感 染症を大発生させる可能性があるとのこと。同氏は、早い段階で伝染病についての知識を周知させることを推奨している。
また、ことしは花の開花も早く、花粉の量も多いことが予想されるため、アレルギー持ちの人にとっても暖冬の悪影響が顕著に出そうだ。
産業面では、積雪量が極端に少ないためスキー場や除雪業者などが大きな損害を被った反面、政府にとっては除雪作業の軽減により大幅な節約となった。
ニュージャージー州交通局では、大雪に悩まされた昨年の冬には除雪作業員の雇用、機器の確保などで5610万ドルを費やしたのに対し、ことしの出費は1770万ドルに留まっている。
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