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クイーンズ区西部をめぐって今、商業化を図る開拓者と地元を守りたい住民との間で争いが勃発している。
地上を通る地下鉄7番線が落とす暗い影が町の治安を象徴するように、20年前は犯罪に歯止めが掛からず、最近まで麻薬の密売や人身売買が行われる場所として知られていた中央通りのルーズベルトアベニュー。しかし、南米や南東アジアからの移民が増加するに連れ徐々にマンハッタンに変わる商業地域として注目されてきたため、商業地域を拡大する事業改善プロジェクトが提案された。
計画されているプロジェクトには82丁目の拡大をはじめ、街頭清掃、新しい街灯の設置などが含まれているという。プロジェクトリーダーのアーネスト・クリー氏は「事業改善プロジェクトは市内のあちこちで展開され、実際に新しい商業の呼び込みに成功している」と述べている。
一方で、商業地域拡大は地価の上昇を招くため、地元産業の縮小に繋がりかねないと言う声も挙がっている。大手銀行やブランド衣料チェーンが増えている反面、中小企業は姿を消しており、「このままではラテン系住民が皆引っ越しを余儀なくされ、地元事業は閉店に追い込まれる」と1991年から衣料品店を営業するフランク・ラファリアン氏は危機感を募らせている。

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