2014年11月27日 NEWS

垂直パトロールに非難 警官による一般市民射殺事件受け

 ニューヨーク市警察(NYPD)の新人警官が20日、ブルックリン区の公営住宅で、垂直パトロール中に一般市民を射殺したことを受け、同パトロール方法が非難を浴びている。
 垂直パトロールとは、犯罪が多発する危険なビルの取締に、屋上を含めたすべての階に警官を配置する捜査方法で、新人警官が薄暗い廊下に配置されることが多いという。
 ニューヨーク・シビル・リバティーズ・ユニオンの所長ドナ・リーバーマン氏によると、マイケル・ブルームバーグ氏が市長だった当時、度を超えたストップ・アンド・フリスク、不適切な不法侵入による逮捕など、垂直パトロールに対する公共住宅の住人による苦情が殺到し、2012年に同団体を原告とした集団訴訟が提訴されている。
 同氏は、「誰も垂直パトロールを禁止しろとは言っていない。垂直パトロールは地域に貢献するものであり、危険をもたらすべきではないと言っているだけ」と語った。一方、刑事としてNYPDに20年間勤務した経験をもつ安全対策専門家のサル・リフリエリ氏によると、「垂直パトロールで暗い路地に入って行くということは、そこで凶悪犯罪が起きたということを意味する。警官は危険を予測し、拳銃を構えていた方がいいかもしれない」と、同警官が拳銃を準備していたことは必要な手段だったと説明した。

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