Dr.高田洋平 Dr.高田、宮崎プロのFunctional Golf フォームローリングについて

フォームローリングについて

ニューヨークもやっと暖かくなってきましたね。先週練習場に行ったら、ものすごく混雑していました。皆一気にゴルフムードになったという感じです。「待ちに待ったシーズン!」と、モチベーションが上がると同時にけがをしやすい時期でもあります。冬の間、まったく運動をしていなかった身体は錆び付いています。筋肉や関節が硬直しているわけです。暖かくなったとはいっても、身体はまだまだシーズンオフのまま。そんな錆び付いた身体で突然ゴルフをするのは危険です。そこで今回はフォームローラーを使った簡単な運動で、冬の間にたまった身体の錆を振り落とす方法を私、高田が紹介します。

 
 

フォームローラーとは円柱状のトレーニング器具で(図1)、 スポーツ用品店などで20〜40ドルほどで購入できます。フィジカルセラピーの治療でも自分でできるマッサージとして患者さんに行ってもらうことが多いです。このフォームローラーを使ってゴルフに大切な肩甲骨周り(図2)胸椎(図3)お尻回り(図4)太もも(図5)ふくらはぎ(図6)のマッサージを紹介します。

 
 
 

肩甲骨周り、横向きになり上腕、脇の下、そして肩甲骨の裏をゆっくりと上下動させて筋肉をマッサージする。

 
 

胸椎周り、首を両手で支え仰向けになり、足でスクワットを繰り返すように左右の背中上半部をマッサージする。

 
 

お尻回り、足を四の字に組み、腕でバランスをとりながら、お尻の裏から太ももの横にかけてマッサージをする。

 
 

太もも、腕で身体のバランスをとりながら①太ももの前②太ももの外側③太ももの裏をマッサージする。

 
 

ふくらはぎ、足を組み、腕で身体のバランスをとりながらふくらはぎをマッサージする。

 
 

フォームローリングを行う時のコツはゆっくりと筋肉をなめすように行うことです。硬いと思われる箇所(筋肉や筋膜の硬い場所は痛みが伴うことが多い)を見つけたら重点的に1〜3分程度行いましょう。10〜15分毎日行うだけで随分と効果が得られると思います。
フォームローラー選びのコツですが、最近は様々な大きさや硬さのフォームローラーが売られています。初めての方は標準の大きさ(直径6インチ、長さ36インチ)がおすすめです。硬さの基準は「痛すぎない程度」が良いと思います。あまり硬すぎると痛すぎてリラックス出来なくなってしまいますし、逆に柔らかすぎると効果が得られません。
フォームローリングで筋肉を柔らかくし、楽しくけがの無いシーズンを送ってください。また、この運動はデスクワークで肩が痛い、腰が痛いといった方々にも有効的なのでゴルフをしない方にもおすすめです。次回は同コラムを共同執筆している宮崎プロによる「集中練習と分散練習」についてお話します。

*必要以上の不快感や痛みなどが生じる場合は専門家にご相談ください。

 
 
 

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Biography 高田洋平
DPT, CFMT, OCS, SCS, CAOPT,ゴルフを中心としたスポーツリハビリを学びたいと渡米。コロンビア大学でDoctor of Physical Therapy(理学療法学•博士号)を取得。現在Func-Phsyotherapyのオーナー。 ゴルフリハビリの資格:TPI(Titleist Performance Institute) Medical Profession‐Level Ⅲ。
USGA Handicap: +0.3
連絡先/yt@funcphysio.com
TEL (347)-497-0500

 


Biography 宮崎 太輝
NY市立大学大学院で Exercise Science & Rehabilitationを専攻し、効率よく新しい身体の動きの習得を促すために運動学習を研究。東京でプロやインストラクター、トレーナーに向けてゴルフスイングや指導法の講習を行った経験を持つ。現在はMosholu Golf CourseとWestchester Driving Rangeにてレッスン活動を行う。
連絡先/taikim@motorlearningolf.nyc
TEL (516)-467-6699