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ニューヨークの街に一昔前漂っていたような不穏な空気が最近強く感じられるようになってきたと言われており、治安が悪化しているのではないか、と市民から心配の声が上がっている。
家賃の高騰を受け、多くの事業が撤退を迫られるなか、街中で急激に増えているのがテナント募集中の空き店舗。多くの家主が、できるだけ高額な家賃を払う銀行など大手企業のテナントを好むため、中小企業は店舗を借りることができず、空き状態が長引く傾向にある。加えて、そのような空き店舗前のスペースを居住地としているのが、近ごろ、また増加傾向にあるホームレスだ。全体の数だけでなく、今まではあまりいなかった若年層の白人の数が増えている。
なかでも特に懸念されているのが、ホームレスの“暴力的な行動”だ。飲食店で執拗に試食をさせるよう迫ったり、路上でいきなり暴言を吐いたり、ビンを投げつけたりなどの光景が頻繁にみられることが、どの地域でも安心できなかった一昔前のニューヨークのようだという。
ルドルフ・ジュリアーニ元市長が治安向上に率先して取り組んだため、ニューヨークの治安は劇的に改善されたが、その効果も薄れつつある今の状態を懸念する人は多い。ビル・デ・ブラジオ市長がこの変化を受け止め、改善を図る政策を打ち出せるか、今後の動向に注目だ。
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