レジオネラ菌騒ぎに終止符 感染源のホテルを消毒処理

 ニューヨーク市保健衛生局(DOH)は20日、およそ1カ月にわたり続いたブロンクス区サウスブロンクスでのレジオネラ菌まん延騒ぎに終止符が打たれたと発表した。
 DOHは、レジオネラ菌の発生源が2年前にオープンしたばかりの同区東149丁目にあるブティックホテル「ザ・オペラハウスホテル」の冷却塔であることを突き止め、今月1日に消毒処理を行った。市公衆衛生研究所とニューヨーク州および米疾病管理センター(CDC)が協同で、レジオネラ菌に感染した患者25人から採取した菌の発生源を確定する調査を行い、すべての患者の体内から検出された菌と、同ホテルの冷却塔から検出された菌が同一のものであることが確認されたという。
 ホテル側は検査や処理に非常に協力的であったといい、消毒処理を行った清掃会社の代表は6日、同冷却塔が完全に清掃されたことを発表している。
 同地区では、ほかにも14の冷却塔でレジオネラ菌が見つかっていたにも関わらず、同ホテルだけで感染が発生した理由について、DOH局長メリー・バセット氏は、「同ホテルの冷却塔のバイオサイド(微生物汚染防止薬剤)の量が少なかったためではないか」との考えを述べた。
 同区では7月初旬から128人がレジオネラ菌に感染し、12人が死亡している。