ことし11月に米国東海岸で、一匹のピットブルが警察犬として誕生した。ジャーマンシェパードや、ベルジアンマリノアといった犬種が一般的な警察犬のなかでは、ピットブルの警察犬というのはごく稀だという。キアーと名付けられたこのピットブルは、かつての飼い主に虐待を受けており、テキサス州の動物保護施設のシェルターにいたところを、警察犬や軍用犬の訓練士、ブラッド・クロフトさんによって保護された後、警察犬としての教育を受け、その才能を発揮した。クロフトさんは、「犬種は重要ではない。重要なのは、その犬にある個性だ」という。またキアーの訓練士ジョージ・カールソンさんは、「彼女はとても愛情深く、やる気に満ちあふれている。これ以上に良いパートナーはいない」と話す。
ピットブルは、正式名称をアメリカン・ピット・ブルテリアといい、闘犬として誕生したブルドックと気性の激しいテリアが混ざっているため、卓越した闘争本能があるといわれていることや、アメリカンギャングのシンボルとされていたこと、ピットブルに関連する事故が後をたたないといったことから、米国ではピットブルの飼育に批判的な声も多い。今月にもニューヨーク州ロングアイランドで9歳の少女がピットブルに襲われ亡くなるという事件があったばかりだ。
しかし、米国の動物虐待防止団体によると、特定の犬種とその攻撃性については何の関係性も実証されていないという。またカールソンさんは、「警察犬になるための素質として、犬種の関係性はあるものの、個々のやる気や熱意が最も重要で、犬種に関わらず平等にチャンスが与えられるべき」と話す。
人種で判断するのではなく、人間が人権を声高に訴えるように、個人の素質、性格を尊重しなければならないのは、人間も犬も同じではないだろうか。

東海岸でピットブルの警察犬が誕生
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