サンクスギビング(感謝祭)の26日、ことしも「メイシーズ・サンクスギビングデー・パレード」が開催される。しかし、ことしほどまでにこのパレードの開催が待ち望まれる、または議論の的になった年もないのではないだろうか。
百貨店メイシーズが後援して市で行われる同パレードは、1924年に初めて開催されて以来91年にもわたって市の名物の1つとなってきた。ことしで89回目を迎える。第2次世界大戦が激化した時期を除いて毎年行われ、全米で2番目に古いという伝統をもつ。ことしは今月13日に起きたパリ同時多発テロ以来初の大きな公共行事であるうえに、テロ事件直後に「イスラム国」が市の映像を使ってテロ予告を行ったことから、市は開催に関して慎重な議論を重ねてきた。
ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は、「なぜ、テロリストのゲームにわれわれが参加する必要がある。自分たちの生活を変える必要はない」と開催について言及した。ニューヨーク市警察(NYPD)のビル・ブラットン本部長は、「心配ない。最大の警備をパレードに配置する」と発表し、テロ対策の訓練を受けた1000人以上の警察官らが動員される。