銃器会社へ融資のTDバンクに抗議 資金提供側にも責任を

Daily Sun


 カリフォルニア州サンバーナディーノで2日に起きた銃乱射事件でスミス&ウェッソン社製の銃器が使用されたことを受け、ニューヨークの市政監督官レティシア・ジェームズ氏は6日、同社に融資を行っていた金融機関TDバンクのアッパーウエストサイド支店の前で、同行に対する抗議活動を行った。
 抗議活動には地元の市議会議員や銃反対論者のほか、銃による暴力の被害者やその家族も参加した。同行が6月15日、同社に2億8000万ドル(約345億円)の融資を行ったことについて、ジェームズ氏は「銃による暴力事件に資金を提供する金融機関に責任を課さねばならない」と訴えた。同氏は3日同行の最高幹部に宛て、スミス社との取引における費用および金利の全てを公開すること、また同社以外の銃器製造業者との関係を見直し、直ちに取引を終了するよう求める文書を送付している。
 TDバンクはこれに応え、「当行の方針として、顧客との関係性や詳細についてコメントすることはできない」との声明を発表している。ジェームズ氏は、銃器製造業者への資金融資を止めなければ、TDバンクと市との関係が危うくなる可能性もあると警告した。
 今回の銃乱射事件ではスミス社の軍隊仕様セミオートマチックライフルと拳銃が使用され、14人の死者と10数人の負傷者を出した。