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ニューヨーク市で薬物過剰摂取による死亡事故が多発していることを受け、近く市内のドラッグストアで処方箋不要の麻薬拮抗剤の販売が開始されることが分かった。
市では過去5年間で、強力な鎮痛薬オピオイドの摂取による死亡事故が56%増加しており、大手ドラッグストア、ライト・エイドの約100店舗で14日から、オピオイド拮抗薬であるナロキソンの処方箋なしでの販売を開始する。
オピオイドの呼吸抑制作用によって呼吸困難を起こした際、ナロキソンを注射または鼻から吸引することにより、オピオイドの作用と拮抗して呼吸を回復させることができるといいう。市保健衛生局のメリー・バセット局長は、「ナロキソンの入手を容易にすることにより、多くの命を救い死亡事故を減らすことができる」と述べている。
ドラッグストア大手のCVSや個人経営の薬局では、今月末までに、主にヘロイン過剰摂取に対応する薬品の販売が開始される。CVSは、9月から既にニュージャージー州などの14州で、処方箋なしの麻薬拮抗剤の販売を開始している。
市は同時に、1000の業者にオピオイド依存治療薬の販売を許可している。
市では昨年、2013年の788件よりわずかに多い797件の薬物過剰摂取による死亡事故が起きている。そのうち458件がヘロイン、また216件がオピオイド摂取によるものだったという。
なお、市内を中心に展開するドラッグストアチェーン大手のデュアンリードとウォルグリーンは現在、ナロキソン販売に向けて市と協議中だという。
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