
ニューヨークに住んでいれば、なんだかほかの路線よりきれいな電車の車両や、駅構内で助けが必要となったら駅係員と話すことのできるインターコムを利用したり、見かけたことがあるのではないだろうか。これらは全て、日本人デザイナーのマサミチ・ウダガワさんによるもの。古くて汚くなっていた電車車両に、機能的で未来的なデザインが施されて、「どうやらメイド・イン・ジャパンのようだ」とは聞いていたが、あの洗練具合。納得である。
正確に言うと、ウダガワさんがパートナーのシギ・モエスリンガーさんと始めたデザイン事務所、アンテナ社の制作によるものだ。ニューヨーク市がグーグルの小会社とともに開始した、元公衆電話ボックスを、〝一大デジタル・ハブ〟に変えるプロジェクト「リンクNYC」でもステーションハブのデザインで参画しているという。世界中の観光客やニューヨーカーの利用を支える、メトロカードの自動販売機も、アンテナによるものだ。
アンテナでは、人間の導線や動きを考慮し、ユーザー・エクスペリエンスを最も向上させたものを文化的な役割をもたせて社会へ出したいといい、コンセプチャル・デザインとコマーシャルなコンテキストに注視したデザインを手掛ける、とある。
同社のそのようなカンパニーポリシーのとおり、まさしくMTAの新しい車両のデザインにも表れている。新しい電車の車両は乗客が車両間同士の移動ができないデザインになっているのだ。この1年の間にも、車両の移動中に線路に落下するなどして、3人が亡くなっているという。
安全を考慮し機能を満たしたうえで、かつデザインとしても美しいものがニューヨークで採用されている。同じ日本人がそんな改革をしていることがとてもうれしい。
日本人の デザインが 世界を救う?
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