大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第46回「CARFAXと 事故車」

 米国で中古車を購入する場合、CARFAXやAUTOCHECKと呼ばれる、車の履歴を開示してくれるサービスを利用することができます。有料 (39・99ドル/Car) のサービスとなっていますが、個人売買なども盛んな米国では多くの人々がこのサービスを利用しています。
 これにより、事故歴や修復歴、そのほか前オーナーの整備記録などさまざまな情報を手にすることが可能になり、中古車購入の際にはとても頼もしいサービスになります。ただし、必ずしもこの情報は完璧ではありません。あくまでも、情報として上がってきたデータ(※)を開示しているだけですので、中には把握できていない内容もたくさんあります。(※情報アップデートは任意であり、100%上げる義務はありません)
 しかしながら、米国ではこのCARFAXを盲信する傾向にあり、ディーラーの認定中古車でさえ「CARFAX上では問題が無いのに、実際の車両にはダメージがあった」などということも発生します。
 では、一般的に事故車は敬遠されがちですが、実際のところ事故車にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。大きな事故をしている車両はフレームの歪みにより、車の機能が正常に発揮できない可能性があります。また、事故の際の強い衝撃によりエンジン、トランスミッションの内部にダメージが入っている可能性もあります。とはいえ、一般的にしっかりした販売店では検査をして販売しているので、問題が起きる車両は稀でしょう。一概に「事故車」といっても、ダメージ程度の大小や修理の仕方によって内容はまちまちですので、事故車=程度の悪い車とすぐに決めつけることはできません。
 また、事故車は相場よりも20%ほど安く取引されており、適正な値段で購入をすれば、損をするということは特にないでしょう。しかし、一番注意が必要なのは、事故車と知らずに通常の値段で買ってしまうことです。安い値段で買っていたとしても、実は事故車だったということが発覚した場合、気持ち良くはありませんね。
 個人売買ではもちろん売っている側がプロではありませんので、状態を詳細に把握しているはずがないのですから、細心の注意が必要です。安心してクルマを買うには、やはりプロの検査が必要不可欠です。併せてCARFAXなどの車の履歴を確認することで、最善の選択ができるといえるでしょう。
 家族の命を乗せて走るクルマ、(一般的に)人生で家の次に高い買い物のクルマ、米国での中古車購入において大切なのは信頼や信用なのかもしれませんね。ガリバーUSAでは仕入れた車は日本のガリバーグループの査定基準に則って1台1台入念な検査をしており、全ての車両に無料でCARFAXを開示しております。少しでもわからないことがあれば、お気軽にご相談ください。


プロフィール
大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル入社。対企業向けのコンサルティング営業部スーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。日米で店長を経験し、15年2月より米国代表に(NY店店長兼務)。豊富な知識と丁寧な接客に定評あり。緊急時や時間外も対応で心強い。
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