致死性の新型カンジダ菌 トライステートで院内感染報告

 【26日付CBSニューヨーク】米疾病予防管理センター(CDC)はこのほど、強力な新型のカンジダ菌への感染がトライステートエリアを中心に全米で報告されていることを発表した。 
 ニュージャージー州リッジウッド市にあるバレー病院の感染症専門医ニール・ガフィン氏によると、同州およびニューヨーク州の医療施設で院内感染が見つかったカンジダ菌「オーリス」は、患者から患者へ感染するだけでなく、菌が付着した物に接触することからもうつるという珍しい細菌で、他の種類のカンジダ菌などと誤診されやすく、通常の真菌感染症に使用される薬が効かないことから治療が困難で死に至るケースもある。
 オーリスは、初期感染が治まった数カ月後でも肌の表面に長期間住み着くことができるという。同菌は2009年に日本で、男性の耳から最初に検出された。最近になり全米で感染者が増加し、これまでニューヨーク州で44件、ニュージャージー州で17件の感染が判明している。症状は、嚥下(えんげ)障害やしゃく熱感など。
 CDCによると、同菌に感染した患者は全て別の疾患を抱え、免疫力が低下した状態にあった。健康な人には感染症に対する抵抗力が備わっているため、過剰な心配は不要だという。
nyewnews_4K