神父6人の実名を公表  性的虐待の全貌明らかに

 【18日付ニューヨークタイムズ】ニューヨーク大司教区の神父から、幼少期に性的虐待を受けたとされる7人の男性が18日、新たに設けられた被害者補償制度による和解の詳細と加害者の実名を明らかにした。
 100人を超える犠牲者が昨年10月から、幼少期に大司教区の神父から受けた性的虐待について独立和解補償制度を介して和解しているが、和解を極秘扱いとし、被害者も表沙汰にするのを拒否したため、詳細はこれまでほとんど公表されていなかった。
 7人の男性は同日、代理人のJ・マイケル・レック弁護士を通じて、各被害者が15~35万ドル(約1670~3900万円)の和解金を受け取ったことに併せて加害者6人の実名を公表した。情報公表の目的は、他の被害者が名乗り出て、被害を届け出ることにより被害の全貌を明らかにするためとされる。7人の男性への性的虐待は、1970~80年代の間に行われており、加害者の多くは2000年代以降も継続して聖職に就いていた。現在、加害者らは解任処分となっている。
 ニューヨーク州では、幼少期に受けた性的虐待の出訴期限を23歳未満と定め、23歳に達すると刑事および民事裁判の訴権が消滅するため、7人の被害者は被害者補償制度を利用していた。

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