大西洋単独人力横断に成功 NJ州の19歳、最年少記録を更新

 【1月29日付ABCニューヨーク】ニュージャージー州在住の19歳の青年が大西洋を単独で人力横断し1月28日未明、ゴールに到着。2010年に22歳で成功したケイティ・スポーズさんの世界最年少記録を更新した。
 オリバー・クレインさんは昨年12月14日、アフリカ沖スペイン、カナリア諸島のラ・ゴメラ島を手漕ぎのボートで出発。44日間で3000マイル(約4800キロメートル)を渡りきった。最終地点のカリブ海沿岸アンティグア島では家族や友人に迎えられ、クレインさんはボート上で両手に点火灯を持ち、ガッツポーズで喜びを表現した。大学を休学中のクレインさんは、「何か大きなことを成し遂げたい」と今回の挑戦を決意、約4カ月かけて準備した。
 クレインさんによると航海中、2台の衛星電話機で陸上のチームと連絡を取り合い、進行方向や天候の情報を得ていたが、途中で6回転覆。さらに乾燥食料をどうしても飲み込めず、予備食として積んでいたポテトチップスと飴で生きながらえたという。クレインさんはゴール後、「最初のひと漕ぎをしたとき、あと100万回は漕がなければならないと思って途方に暮れた」と振り返った。「成功して家族や友人に祝ってもらい、これほどうれしいことはない」と話した。

ゴール後、ボート上でガッツポーズをするクレインさん(クレインさんのフェイスブックより)

ゴール後、ボート上でガッツポーズをするクレインさん(クレインさんのフェイスブックより)