身元不明遺体の捜査が前進 指紋認識プログラム導入で

 【11日付amニューヨーク】ニューヨーク市で新たに導入された指紋識別プログラムにより、身元不明遺体の身元確認が進んでいるという。
 ブルックリン区ウィリアムズバーグに住んでいたメイア・ベックさん=当時(42)=は2000年2月、突然行方不明になったまま見つからなかった。しかし13年後、ベックさんが救急病院を訪れた直後に死亡していたことが、NYPDおよび市検視局により明らかになった。病院で死亡したベックさんは身元を証明する物を持っておらず、病院は家族に連絡することができなかったという。引き取りの申し出がなかったため、ベックさんの遺体は身元不明者や引き取り手のない遺体を埋葬する、ブロンクス区南部に位置するハート島に移送された。
 引き取り手がなくハート島に埋葬された遺体の身元を確認することはこれまで不可能とされていたが、現在はDNAの分析だけでなく特別指紋認識プログラムを駆使することにより遺体の身元確認が可能になっている。
 メリーランド州ボルチモア市に住むベックさんの妹リブカ・フルダさんによると、ベックさんの死因は穿孔性潰瘍だった。ベックさんは穏やかな性格で、近隣住民から愛されていたという。

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