95歳の元タスキーギエアメン死去 3つの戦争とNYPDで活躍

 【11日付NY1】ニューヨーク市警察(NYPD)は11日朝、第2次世界大戦時における米国初のアフリカ系米国人空軍パイロット「タスキーギエアメン」の数少ない生存者の1人だったNYPDの元刑事が8日、95歳で死亡したことを発表した。
 ブロンクス区のフロイド・カーター・サーさんは、同大戦に参戦した1万6000人のアフリカ系米国人パイロット、技術者、補助スタッフのうちの1人。同大戦および朝鮮戦争、ベトナム戦争でも従軍し、後に中佐に昇進した。1953年からNYPDに勤務したカーターさんは、3年以内に刑事に昇進し、80年まで27年間勤務した。2007年にはブッシュ元大統領から人種のバリアを打ち破ったとして議会名誉黄金勲章を授与された。
 アンソニー・ヘミングウェイ監督の映画「レッドテイル」(12年)は、タスキーギエアメンを描いた作品で、カーターさんは製作総指揮を務めたジョージ・ルーカスと共に、試写会に参加した。
 NYPD第47分署は、「真のアメリカンヒーローの死を悼む。われわれのコミュニティーと国は、偉大なる人物を失った」とツイッターに投稿した。カーターさんには、70年以上連れ添った妻のアセリンさんと2人の子ども、孫、ひ孫がいる。

カーター・サーさん。第47分署のツイッターより

カーター・サーさん。第47分署のツイッターより