大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第76回 ガラスの飛び石とワイパーブレードの交換

 高速道路などで窓ガラスに「飛び石」が当たった経験がある人は多いのではないでしょうか。米国の道路事情はさまざまで、石だけではなく、鉄片や木片、大きいものですとゴムのベルト、板、木などさまざまなものが飛んで来たり落ちていたりします。

 飛び石をもらって、車の窓ガラスが欠けてしまうことがあります。そのまま放置していると、車内気と車外気の温度差で窓ガラスが割れてしまうことがありますので、早めに修理をしたほうが良いでしょう。たとえ小さな亀裂であっても放っておくといつのまにか広がって大変なことになる場合があります。
 ワイパーブレード(ワイパーに付けるゴム)の交換時期はどのくらいでしょうか。大まかに言うと1年くらいでしょうか。半年で交換する場合もあれば、1年半ほど使用できる場合もあります。ワイパーの劣化の速度は使用した環境や頻度にもよりますが、ワイパーの先端部分はゴムでできているため、使用しなくても外気に触れていれば酸化により徐々に劣化していきます。
 ワイパーを目視して、亀裂や破れがある場合は、交換どきです。かといって、まだ十分に使えるワイパーを交換するのももったいない話です。
 交換が必要になる初期症状としてよく言われているのは、ワイパーを使用した際の「ブブブッ」という「びびり音」です。しかしこの「びびり音」は、ワイパーが正常でも、窓ガラスが汚れていたりワイパーが汚れていたりすると摩擦が大きくなり発生しやすくなります。ワイパーを交換する前に、まずは市販のガラスクリーナーなどでワイパーと窓ガラスをきれいに拭きましょう。これだけで驚くほど動きがスムーズになることもあります。
 また、ワイパーを動かしても線状に水の掃き残しがある場合は、ゴムの亀裂が疑われます。この場合、フロントガラスと接触している部分のゴムをよく見ると、小さな亀裂が見つかることがあります。しかしここでもワイパーを交換するのは、ちょっと待ってください。
 フロントガラスに前述の「飛び石」がないか確認しましょう。飛び石が作ったガラスの小さな「欠け傷」に水分が残り、ワイパーに問題がなくてもこのキズに残った水分を逆にワイパーが引き伸ばしていることもあります。この場合、問題はワイパーではなく、ガラスにありますので、飛び石の修理が必要です。また、飛び石はガラスに傷を作るだけでなく、わずか1ミリメートルほどのごく小さな石や鉄の破片がガラス当たり、突き刺さったままになることがあります。破片が刺さったままのガラスにワイパーを使用すると、破片がワイパーに裂傷を作ってしまいます。この場合、新品のワイパーに交換しても直後にワイパーに亀裂ができてしまいます。
 おさらいをすると、ワイパーブレード交換の手順は次のようになります。

①ガラスの状態をチェックする(欠け傷がないか? 破片が刺さっていないか?)
②欠け傷があったり破片が突き刺さっていたりした場合は、ガラスを修理、または交換する
③ワイパーを交換する

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大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル(現:(株)IDOM)入社。対企業向けのコンサルティング営業部でスーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。その後日米で店長を経験し、現在は全米のEコマース事業を手がける。豊富な知識と丁寧な接客に定評があり、緊急時や時間外も対応。
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