「ライオンキング」裏で3D銃作成 ブロードウェー人形師を起訴

 【23日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ブロードウェーのミュージカル「ライオンキング」の小道具部屋で3Dプリンター銃を作成したとして、ニューヨーク市警察(NYPD)はマンハッタン区西45丁目のミンスコフ劇場で21日、元人形師のイリヤ・ベット被告(47)を銃器不法所持未遂の疑いで現行犯逮捕した。同日、同罪で起訴された被告は「きょうだいへのプレゼントとして銃を作っていた」と話しているという。
 ベット被告はミュージカルで使う機械仕掛けの人形を制作し、動きを監視する人形師として勤務。同劇場の小道具部屋に3Dプリンターを持ち込み、インターネットからダウンロードした銃の設計図を使って3D銃を作成したとされる。同被告の退職時に同部屋から荷物を運び出すのを手伝った警備員が、3Dプリンターと未完成の3D銃を見つけ、通報した。
 21日朝にNYPDの警官が駆け付けた際、プリンターにはSDカードが差し込まれ、銃を作成している最中だった。同被告は「自宅の作業部屋が埃だらけなので、3Dプリンターを職場に持ち込んだ」と話しているという。
 ワシントン州の連邦地方裁判所は今年8月、インターネット上で3Dプリンター銃の設計図を公開していたテキサス州の非営利団体に、公開の差し止めを命じている。

ベット被告=2016年。バージニア州のキャバリア劇場のツイッター(@CavalierTheatre)より

ベット被告=2016年。バージニア州のキャバリア劇場のツイッター(@CavalierTheatre)より