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【2日付ニューヨークタイムズ】夏時間の終了は3日午前2時。これに合わせてニューヨーク市行政管轄局が管理する55のビル内にある十数個の手動式時計で、時計を1時間戻す作業を行うのは、マービン・シュナイダーさん(79)。この道40年の「クロックマイスター」だ。
シュナイダーさんは2日、長年の弟子、フォレスト・マーコウィッツさん(68)を連れてマンハッタン区の市庁舎を回った。3階の壁に掛けてある振り子時計を手で11時間進める。針を逆に回すと装置が壊れるからだ。そして振り子の音を確かめる。「心臓の鼓動のようだ。しばらくすると、リズムに特徴があるのが分かるようになる」。その前々日には同区ヘラルドスクエアのベルリンガー像の上にある時計も修正した。
シュナイダーさんは市人事局で働いていた1970年代後半、通勤途中に目にする市管理ビルの時計台が壊れたまま放置されていたのが気になり、見よう見まねで修理したことから時計管理の仕事が舞い込むようになった。92年には当時の市長から市公認の「クロックマイスター」に指名された。1800年代後半から空席になっていた役職だ。普段はすり減った部品を取り替えたり、旧式の油差しで歯車に油を注いだりする。「廃れつつある技だね。何をどうするかを知っている人はほとんどいなくなった」。シュナイダーさんは遠くを見るような目をした。

ヘラルドスクエアにあるベルリンガーの像が付いた時計台(photo: Megs)
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