日本人の死生観ギリシア悲劇に投影 「アンティゴネ」明日から

 演出家、宮城聰によるギリシア悲劇「アンティゴネ」が25日からマンハッタン区のパーク・アベニュー・アーモリーで始まる。国際交流基金が主催する文化事業「Japan 2019」の一環。同作品は跡目争いの末に戦死した兄の葬いを王の命に背いて行い、捕らえられ地下牢で自死するアンティゴネの物語。宮城の演出は、国家の法より自然の法の優位を説くアンティゴネの思想に、死後は誰でも仏になれるという日本人の死生観が投影されている。来月6日まで。

「アンティゴネ」は、2017年アヴィニョン演劇祭においてアジア圏の劇団としては初めてオープニング作品に選出。舞台には三途の川に見立てた巨大なプールが設置される。日本語で上演(英語字幕付き)。チケット購入はwww.armoryonpark.org/programs_events/detail/antigoneから(photo: Christophe Raynaud de Lage)