愛人をフライパンで殴り殺す 宝石盗み放火、20年の「腐れ縁」

 愛人の男性を殺害し宝石を盗んだ後、証拠隠滅のために放火したなどとしてロングアイランドのナッソー郡警察は20日、54歳の女を第二級殺人と放火の疑いで逮捕、起訴した。ニューヨークタイムズが22日、報じた。 
 報道によると、ジェニファー・グロス被告は、同郡オイスターベイに住むジェイムス・コッポラさん(75)と約20年前から愛人関係を続けていた。しかし2人は数年前から金銭問題を巡って口論や暴力的な関係に発展していった。コッポラさんは2012年、同被告に貸した27万6000ドル(約2950万円)の返済を求めて、同被告と、同被告の元夫で同郡地方裁判所の元判事、デイビット・グロスさんを相手取り提訴。16年に訴えはいったん取り下げられ、18年まで同被告とコッポラさんの関係は続いたが、裁判所は、同被告がコッポラさんに接近することを禁止。しかし、同被告は昨年11月20日、コッポラさんの自宅を訪れ金銭を要求。断られたため、フライパンでコッポラさんを殴打し殺害。宝石を盗んだ上、放火しタクシーで逃亡したとされる。駆けつけた消防隊が消火に数時間を要するほどだったという。
 同紙がナッソー郡の地元紙の情報として伝えたところによると、同被告はこれまでに何人もの男性から金銭的援助を受けて生活し、住所不定だった。地元紙の取材に対し、「全ては裁判所で明らかになる」と答えたという。

2018年11月20日にコッポラさん宅で起きた火事の様子。ユーチューブのチャンネル「K2M Photography」のスクリーンショットより(photp: K2M Photography/Youtube)